バンク・オブ・アメリカが、ブロックチェーンベースの自動データ認証機能のあるデータストレージシステムの特許を出願
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米国の老舗の銀行、バンク・オブ・アメリカが、自動データ認証機能のあるデータストレージシステムの特許を出願しました。
米国特許商標庁(USPTO)が発表したもので、申請書類の提出は2016年10月にすでに行われていました。
申請書類によると、データの送信と追跡の問題について取り上げており、この問題はプライベート・ブロックチェーン内の暗号化キーによって解決できるということです。
「この技術が実現すれば、プライベートブロックチェーンによって様々なデータを保管し、サービス提供者に送信することができます。サービス提供者に関係のあるデータを安全に保管し、サービス提供者がデータにアクセスする時も権限のある特定のデータだけにアクセスできるということです。例えば、医療サービス提供者なら医療関係のデータにしかアクセスできない、ということです。」
ブロックチェーンにはデータの信頼性を証明するメカニズムがある
さらに、この特許申請書類の中では、従来の電子データの保管・共有には問題があることが指摘されています。
たとえば、メールへの添付やサービス提供者のウェブサイトにファイルをアップロードする時ですが、サービス提供者の個々のサイトやメールにはデータの信頼性を証明するメカニズムがないのです。
申請書類によれば、ブロックチェーンベースのシステムによって、効率的で安全、信頼できるデータ保管と権限がある関係者のみのアクセスが実現します。
バンク・オブ・アメリカは、1928年にサンフランシスコに設立された吸収合併を繰り返して今に至る歴史の長い銀行のひとつで、現在は本社をノースカロライナ州においています。
アメリカ国内に5000以上の支店を有し、世界40ヵ国以上で顧客サービスを提供する総資産で全米一の金融グループです。
今月初め、バンク・オブ・イングランドがプルーフ・オブ・コンセプト(POC、概念実証)のペーパーを公表しました。
これは分散型台帳のシステムが、どのように参加者間のプライバシーを保ち、ネットワーク間でデータを共有し、規制機関が取引のコントロールが可能かを実証したものです。
銀行に関連するブロックチェーン活用のニュースは昨年も多くありましたが、今年に入っても3月にマレーシアの中央銀行がブロックチェーン技術を銀行セクターと統合することを示唆していたり、さらに、9つの国立銀行がトレードファイナンスのブロックチェーンプロジェクトの為にパートナーシップを結んだことも発表しています。
データを安全に保管し、高い信頼性をもって共有することが実現するブロックチェーン活用のニュースに今後もますます注目です。
参考サイト:
https://cointelegraph.com/news/bank-of-america-seeks-patent-on-blockchain-based-data-storage-system