<この記事(ページ)は 7分で読めます>
現在投機目的で大いに期待されるビットコイン(Bitcoin)ですが、たくさんのメリットだけではなく、デメリットについてもしっかりと把握しておく必要があります。
今回はビットコインのデメリットや危険だと指摘される点に敢えて注目し、詳細や注意すべき点を紹介します。
ビットコインのデメリットとは?
ビットコインには様々なメリットがありますが、同時にデメリットももちろんあります。
投資するにあたって、注意しなければならないこととして以下の6つが挙げられます。
デメリットは、ビットコイン自体の特徴や仕組みから起こり得るものと、環境・状況など外的な要因から起こり得るものに大きく分けることができます。
ビットコインのデメリット① ボラティリティの大きさ
ビットコインの価格変動は極めて激しく、ボラティリティが非常に大きいと言えます。
以下のビットコインの2017年1月〜2019年1月までの価格推移のチャートを見てください。
2019年2月現在では、随分暴落し下げ市場となっています。具体的に期間を絞って価格推移を見てみましょう。
仮想通貨元年とも言われた2017年は、12月17日に20,089ドルを記録しました。
しかしおよそ1年後の2018年12月17日には、ビットコイン価格は3597ドルにまで下落しています。
日付 | ドル | 日本円換算* |
2017年12月18日 | 20,089ドル | およそ224万9968円 |
2018年12月17日 | 3597ドル | およそ40万2864円 |
*:2017/12/18と2018/12/17当時の米ドル/円の為替レートを元に計算(2017/12/17は休日のため記録なし)
日本円に換算して考えてみましょう。
2017年12月18日と2018年12月17日の円ドルレートはおよそ112円でした。
ここから計算すると、2017年12月18日時点で224万9968円だったビットコインは、2018年12月17日にはおよそ40万2864円になっていることが分かります。
急騰・下落の背景には様々な要因があると思われますが、このように価値が1/5以上にまで下落するリスクがあります。
もちろん、およそ224万円まで膨れ上がるポテンシャルがあるため、安い時期に買っておけば利益を上げることができたかもしれません。
しかし、それだけハイリスク・ハイリターンであることをしっかりと理解しておくことが重要です。
いきなり大金を投資することが心配な場合、少額・余剰資金からスタートすることや、レバレッジ倍率を低くして始める、という方法もありますね。
下記の記事では、ビットコインの価格変動の歴史からボラティリティが高い理由とそのメリット・デメリットを丁寧に解説しています。
ビットコインのデメリット② 送金手数料が高くなる恐れ
ビットコインの送金にかかる手数料は、マイナーと呼ばれる人たちに取引を承認してもらう報酬として支払われます。具体的な金額は決まっていませんが、多く支払うと比較的優先して取引を承認してもらえます。
しかし、たくさんの取引が殺到すると、数が多すぎて処理が追いつかなくなります。
結果、送金詰まりを起こして送金手数料が高くなることがあります。
また、各取引所が送金手数料を定めている場合には、それに従わねばなりません。
ちなみに、コインチェックのビットコイン送金手数料は、2017年7月時点で0.0005BTCでしたが、2019年1月現在では0.001BTCに変更されました。
ビットコインの価格変動や取引状況などによって送金手数料も変動するということを理解しておきましょう。
ビットコインのデメリット③ チャージバックができない
クレジットカードなどはチャージバックができますが、ビットコインは一度送金した場合、決済の取り消しはできません。
なぜなら、ビットコインがブロックチェーン技術を採用するためです。
ビットコインのブロックチェーンでは、取引は「承認」という作業を経て成立します。
この承認作業を通ると、その取引情報は世界中にある複数のコンピュータによって管理されます。
世界中に分散した端末で取引データを管理するため、データの改ざんは極めて困難となります。
しかしこれは同時に、データの変更ができないことを意味します。
したがって、取引の取り消しはできないのです。
ブロックチェーン技術についてもう少し詳しく知りたい方は、下記の記事が参考になるかもしれません。
ビットコインのデメリット④ 取引所が破綻するリスク
ビットコイン取引に利用する取引所が破綻・ハッキングに遭うというリスクもあります。
実際、過去には日本の取引所マウントゴックスが顧客の資産を盗んだ疑いで逮捕された事件や、同じく日本の取引所コインチェックからNEMという仮想通貨がハッカーによって盗まれる事件が発生しています。
万が一、取引所が破綻・外部からのハッキング被害に遭った場合、取引所に預けていた資産が盗まれるということもあり得ます。
日本の場合、銀行が倒産した場合顧客には預金額の1000万円までが補償されますが、ビットコインを初めとする仮想通貨は国の補償対象外であるため、資産を失っても自己責任となります。
したがって、信頼性の高い取引所を選択することや、資産を自身で管理することなどが、できるだけこうしたリスクを抑える方法として挙げられます。
ビットコインのデメリット⑤ 利用できる場所がまだ少ない
ビットコインを決済手段として受け入れている店舗は少なく、決済手段としての実用性はまだまだ低いかもしれません。
下記の記事では、ビットコインを利用して商品を実際に買ったレポートを見ることができます。
ビットコインのデメリット⑥ 最高で45%の課税対象
2019/01/31現在、日本ではビットコインを初めとする仮想通貨の使用によって得た利益は所得税の「雑所得」に分類されます。雑所得は総合課税の対象となるので、最大で税率45%が適用されます。
一方同じ投資関連で、先物取引や株式等の譲渡に係る所得はというと、申告分離課税制度が適用されるため税率は15%となります。
先物・FXや株式譲渡の場合と課税率が異なるため、注意が必要となります。
また以下の記事では、課税対象がどこからなのか、無料・有料の税金計算サービスなどの紹介をしているので、ぜひ参考にしてみてください。
ビットコインのデメリットとは?安全な投資のための注意点6つ、まとめ
今回は、ビットコイン投資に関わるデメリットについて紹介しました。
ビットコインはメリットが多く魅力的な反面、デメリットもいくつかありましたが、こうしたデメリットをしっかりと把握することが重要です。
絶対的な安全を確保することは難しいですが、これらビットコインのデメリットとその注意点を理解すれば、自分なりにリスクを抑えるための措置を取ることは可能ではないでしょうか。
次々と技術革新が起こる仮想通貨ですが、しっかりと基礎を理解して最新の情報に注目するようにしましょう。