インドでTUSDやUSDTなどの価格安定通貨が人気を集めている理由
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ムンバイに本社が置かれている仮想通貨取引所Zebpayは先日8月6日からTUSDの取引を開始することを発表しました。Zebpayウォレットを利用すればiOSやAndroidでAppを利用することができます。これによりインドでの価格安定通貨(Stablecoin)への注目度が一層高まっています。
TUSDやUSDTコインはデジタル化されたペッグ通貨
そもそも、TUSD(Trust USD)やUSDT(USD Tether)とは安定価格通貨の一種です。米ドル(USD)や日本円(JPY)などの法定通貨と相場が固定されており、1TUSD≒1USDや1USDT≒1USDとなるようにだいたい価格が固定されたいわゆるデジタル化されたペッグ通貨(=他の通貨と為替レートを固定している通貨)です。
脱法!?暗号通貨の交換媒体となる価格安定通貨(stablecoin)
Zebpay 取引所はTUSDの導入に対してTUSDを従来の法定通貨の代替品として期待しており、将来的な有望性も感じています。このようにインドではTUSDをはじめとする価格安定通貨に人気が集まっています。Zebpay 取引所はTUSDの場合、期間限定で2018年8月31日まで引き出し手数料がかからないというキャンペーンも実施しています。
価格安定通貨への注目が集まる背景としては、インドの中央銀行であるインド準備銀行が4月6日に暗号通貨企業にサ-ビスの提供を禁止する法令を規定したということがあります。この法令では、すでに提携関係を持っている銀行に対しては3か月以内に仮想通貨の取引所や投資家との関係を断つように命じています。また、7月上旬にこの法令が継続されることも発表されました。
価格安定通貨は法令に引っかかっておらず、銀行と暗号通貨の懸け橋のような存在になるといってよいでしょう。また、銀行と暗号通貨との交流を禁止した上記の法令の影響を最小限に抑えることができるといわれています。暗号通貨支持者にとってこれらの安定通貨は、ほかの暗号通貨との交換媒体として使用することで価格変動の激しい市場内でのリスクを軽減することができる都合の良いものであるといえます。
実は仮想通貨に対して前向き?経済大国インドのこれから
インド準備銀行は分散型である仮想通貨に対して頑なな姿勢をとっていますが、中央銀行デジタル通貨を発行することも検討しているといわれています。これは長い目で見れば、インド準備銀行が仮想通貨業界にとって前向きな姿勢を見せているともいえます。
暗号通貨企業と銀行の交流の手助けとなる価格安定通貨に対するインド政府の動きにもこれから注目が集まりそうだ。アジア3大経済大国の1つ、インドの仮想通貨に対する動きにより、仮想通貨業界が大きく動くといっても過言ではない。
参考サイト
’https://news.bitcoin.com/stablecoins-india-central-bank/’
’https://bitcoinexchangeguide.com/indias-zebpay-crypto-exchange-announces-trueusd-tusd-stablecoin/’
’https://news.bitcoin.com/indian-exchange-zebpay-enables-trueusd-tusd-stablecoin-trading/’