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現在も成長を続け、注目を集めている仮想通貨の中の一つ、リップル(Ripple)。
もともとリップルは決済機能や送金システム、国際送金システムに焦点を当てて開発されました。
そんなリップルが急成長を遂げる裏側にはどんな仕組みがあるのでしょうか。
この記事では主に、RippleNet, xCurrent, xRapid, xViaという4つの仕組みを1つずつ紐解きながら、これらの仕組みが現在の仮想通貨の流通の中でどのように機能しているのかを見ていきます。
リップル(Ripple)とは?
リップルとは、リップル(Ripple)社によって開発された仮想通貨のことを言います。
同社は2012年9月にアメリカカリフォルニア州に、ある目標の上で創設されました。
その目標とは、「価値のインターネット」の実現です。
情報が出回るのと同じような速さでの送金を可能にする、というものです。
この仮想通貨が開発された主な目的は、国際送金の円滑化とその際の低い手数料の実現の二つです。
またここで重要なことは、このリップルという仮想通貨はビットコインやイーサリアムのような有名な仮想通貨が持たない特徴を持っているということです。
その特徴とは簡潔に言うと安く簡単な送金システムのことであり、このシステムを必要としている銀行や送金業者によって重宝されています。
同社は設立当時から分散型台帳技術を利用した即時の国際決済ネットワークの構築に尽力しています。
それではこの国際決済ネットワークの構築のための仕組みとは一体どのようなものなのでしょうか?
この仕組みは大きく分けて以下の4つに大別されます。
- リップルネット (RippleNet)
- エックスカレント (xCurrent)
- エックスラピッド (xRapid)
- エックスヴィア (xVia)
リップルネット(RippleNet)
これまで複数日かかっていた上に、手数料もかなり高かった国際決済や国際送金システムを格段に進化させたのが、このリップルネットという名のネットワークです。
この進化を可能にしたのは、「ブロックチェーン」よりも広義の意味を持つ「分散型台帳」と呼ばれるものです。
この分散型台帳は、リップルではXRP Ledgerと呼ばれます。
XRP Ledger
このXRP Ledgerとは、コンピューターの計算による取引の承認を行うビットコインブロックチェーンに対して、承認者による投票によって承認が行われる仕組みのことを言います。
このプロセスは「プルーフ・オブ・コンセンサス(PoC, Proof of Consensus)」と呼ばれ、承認者の80%以上が有効と判断した取引のみを台帳に記録するプロセスのことです。
また、リップルの承認者はその能力に基づいて選ばれています。
その点においてXRP Ledgerによる承認システムはマイニングのスピードのみに基づいて承認者を選ぶビットコインと比べると、安全性がより高いということが分かります。
これらリップルネットとXRP Ledgerの組み合わせのおかげで、従来の国際決済や国際送金システムは大幅に安く、早く、そしてほぼ確実なものになっていったと言うことができます。
エックスカレント(xCurrent)
xCurrentという名前は、それまで存在していたリップルの事業ソフトウェアに対する新しい名前のことを指します。
このエックスカレントとは一言でいうと、国際送金や銀行間送金の送金スピードを速めるために銀行が導入するためのソフトのことを言います。
このソフトウェアを使用することによって、銀行やその他財政機関は送金のすべてのプロセスが可視化できるようになる、つまり実際に見ることができるようになるということです。
さらに、銀行間でのリアルタイムでのメッセージのやり取りもこのソフトウェアによって可能になります。
そのため現在では、取引前の決済内容の確認や決済後の着金が簡単にやり取りできるようになりました。
このエックスカレントの根底には、ILP(Interledger Protocol)と呼ばれる概念が存在します。
これは、“異なる価値を持つ台帳間での価値の変換のためのプロトコル“のことを言います。
言い換えると、銀行やビットコイン、イーサリアムなどの異なる台帳を繋ぎ、簡単に送金できるようにするためのプロトコルのことです。
エックスラピッド(xRapid)
このエックスラピッドというのは、先に紹介したxCurrent上でXRPをブリッジ通貨として、法定通貨や金融資産などを変換するシステムのことです。
主に送金業者に向けたサービスです。
なぜリップルをブリッジ通貨(通貨間の架け橋となる通貨)として使うのでしょうか。
それはxCurrentを使用する銀行や流動性コストを最小限に抑えたい送金業者に対してもっと低コストで送金することを可能にするためです。
またそうすることで、スムーズに円をドルやユーロにしたりすることができるようになります。
それに伴い利便性は間違いなく高まるので、今後のリップルコインの価値の増加にもつながっていくのではないかと考えられます。
エックスヴィア(xVia)
エックスヴィアとは、利用者が確実性のある国際送金を可能にするためのプロダクトのことです。
このエックスヴィアによってユーザーがリップルネットに簡単に参加でき、そのリップルネットとつながっている銀行や送金業者を通じての国際送金をすることが可能になりました。
また標準化されたAPI(Application Programming interface)によって利用者は様々なサービス、ネットワークからアクセスすることができます。
APIとは、あるコンピュータープログラムの機能や管理するデータなどを、外部のほかのプログラムから呼び出して利用するための手順や仕組みのことを意味します。
そしてAPIを活用することによって、世界中の社来の透明性を備えたうえで、請求書などの情報と一緒にシームレスに送信することができます。
これらをまとめると以下の3つのポイントがメリットとなります。
- 支払いを追跡することができる
- 資本の効率化を図ることができる(自分のタイミングで国際送金が可能なために資金を効率的に解放できることになります)。
- リッチデータの転送が可能である(支払い時のデータを請求書とともに転送することができるになったために送金や支払いのための調整プロセスがかなり改善されました)。
これまで改善すべき点とされていたことがメリットとなることで、これらの点はかなり重宝されることとなるでしょう。
RippleNet, xCurrent, xRapid, xViaの仕組みについて、まとめ
以上の内容をまとめると、以下のようになります。
- リップル(XRP):国際送金の円滑化、その際の低い手数料を目的に作られた仮想通貨
- RippleNet:短期間での国際送金や国際決済を可能にしたネットワーク
- xCurrent:国際送金や銀行間送金の送金スピードを速めるために銀行が導入するためのソフト
- xRapid:xCurrent上でXRPと法定通貨や金融資産などを変換するシステム
- xVia:利用者が確実性のある国際送金を可能にするためのプロダクト
リップルとその裏に介在する4つの仕組みと機能について説明してきました。
これら4つの仕組みの違いを理解することで、リップルという仮想通貨がどのようにこの世の中で作用しているのかということが分かると思います。
リップルの認知度が上がるにつれてその需要も増加していく可能性は高いのではないでしょうか。