ビットコインゴールドがまた51%攻撃に。ビットコインは大丈夫?
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ビットコインゴールド(BTG)のネットワークが危弱であることが、また明るみになりました。
MITのデジタル・カレンシー・イニシアティブで研究員をしているJames Lovejoy(ジェームス・ラブジョイ)によると、ビットコインゴールドはまたもや51%攻撃を受けたということです。
彼のGitHubでの投稿には、2重決済(double-spends)が2度行われたとあり、
1月23日に、2つのブロックが取り除かれ、13ブロックが追加され、19,000ドル(約209万円)が二重決済されました。
そして翌24日には、15ブロックが取り除かれて16ブロックが付け加えられ、更に多額の53,000ドル(約583万円)が二重決済されています。
ビットコイン・ゴールドの51%攻撃が行われたのは、2018年5月以来です。
当時の攻撃で不正にBTGのブロックチェーンを再編成して盗んだ金額は、1750万ドル(19億50万円)にもなりました。
それ以来、取引所はセキュリティを強化し、必要な確認作業を増やしましたが、取引所にはより厳しい確認要件が必要だと、彼は確信しています。
今回は金額が大きくないのでそれほど目立っていませんが、攻撃者にとって最悪のシナリオであるビットコインの半減期は5月に控えています。
それ以前を狙って攻撃をしかける悪質なマイナーは、取引所がセキュリティの予算に制約があることなどには関係なく仕掛けてきます。
ビットコイン・ゴールドは、ASICマイナーに脅かされていたGPUマイニングを復活させるために、2017年ビットコインからフォークしてEquihashベースで作られました。
ASIC(BOOST)でのマイニングを不可能にするASIC耐性を持たせて、攻撃されるリスクを低減する、と開発者たちが主張していたにも拘わらず、そのネットワークは危弱なままです。
また、イーサリアム・クラシックも2019年1月に敵対的攻撃を受け、110万ドル(1億1990万円)相当が盗まれました。
ビットコインに関しては、そのハッシュレートが更なる高みに急上昇し続けているわけですが、マイニングは集中化された性質のために、攻撃の難を逃れているとはいいがたい状況です。
以前、バイナンスは攻撃を受けて、4000万ドル(約43億6000万円)の被害に遭いました。
その際に、バイナンスCEOのCZによって、ビットコインのブロックチェーンをロールバックして被害額を取り返すというアイデアも出ましたが、コミュニティから大反発を受けてすぐに立ち消えになりました。
今回の攻撃も、ビットコイン・ゴールドだけの話にとどまりません。被害額の大きさに拘わらず、悪質な敵対者に対するセキュリティ対策は急がれます。