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FacebookのLibra排除に向けEU5カ国連携

2019.10.31
EUがブロックチェーンファンドを立ち上げ 米中に対抗か

<この記事(ページ)は 3分で読めます>

欧州連合の主要な5カ国がFacebookのLibra立ち上げを排除する方向で連携することを決定しました。

強まるLibra排除の動き

フランスを筆頭にドイツ、イタリア、スペイン、オランダが10月28日にブリュッセルで行われた財務相の会議で決定されたとのことです。

5カ国は、FacebookのLibraの欧州市場への参入を阻止し、Facebookに参画している20社の企業や金融機関に対して参画を撤回するよう働きかけていくとのことです。

Libra発行計画は今年6月に立ち上げられ、配車アプリのUberや音楽配信サービスのSpotifyなどが参画し、Facebookの持つ240億人にのぼるユーザーが使えるデジタル通貨を発行するといったものです。

これに対して各国政府は、国家の金融における主権を弱体化させる脅威であると懸念を強めています。

5カ国の財務相は12月にもLibra排除に向けた声明を公開する予定とのことです。

法的根拠必要 技術革新への悪影響は?

一方で、欧州委員会は、LIbraを完全に禁止するには法的な根拠を示す必要があり、またどの法律を当てはめて規制するかなどの詳細な情報が必要になると指摘しています。

さらに、欧州委員会はLibraに対する強行的な排除の姿勢は、新しい技術による商品やサービスの発展にネガティブな影響を与え、技術革新の妨げになるのではといった懸念の声も上がっています。

オランダの大手金融グループINGのCEOであるRalph Hamers氏はもし、FacebookがLIbraを立ち上げることになれば、Facebookに対する銀行サービスを停止することも可能であると示唆しています。

Libraプロジェクトに対する欧州での逆風がさらに強まっています。
欧州各国は、国家の金融における主権を脅かす可能性や、テロやマネーロンダリングの資金になるという理由から排除を求める一方で、禁止のための法的根拠が不明瞭な現状や、技術の発展への悪影響を指摘する意見もあり、今後も議論が加熱していくことが予想されます。

参考サイト:
“https://www.politico.eu/article/facebook-libra-faces-eurozone-backlash/amp/?__twitter_impression=true”
“https://cointelegraph.com/news/five-european-union-countries-team-up-to-block-libra-report”

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