スウェーデン 仮想通貨E-Kronaの実験プロジェクト実施へ
<この記事(ページ)は 3分で読めます>
スウェーデンの中央銀行「スウェーデン国立銀行」(Riskbank)は、アクセンチュアと提携してe-kronaの実験プロジェクトを実施することを発表しました。
アクセンチュアとの提携
アクセンチュアは、ユーザーが様々なモバイルプラットフォームで決済を行う際の特性や用途を検証するため、模擬店舗を使ったテスト環境でe-kronaを運用するとのことです。
当初のテスト期間は1年の予定でしたが、スウェーデン国立銀行は最長で7年間実施するとしています。
現段階でスウェーデン国立銀行はe-kronaの発行を決定したわけではありませんが、国民が長い間待ち望んでいたe-kronaの実現が一歩近づくことになります。
キャッシュレス化が加速するスウェーデン
スウェーデンではキャッシュレス化が加速しており、現金の利用が減少しています。
今回の取り組みもこの流れを受けたものと見られています。
カナダ銀行の副総裁ティモシー・レーン氏は、現金のkronaはもはや使われなくなってきていると述べています。
「スウェーデンは実際、転換期に差し掛かっています。小売業者は続々と現金の受付を拒否するようになり、銀行はますます現金処理のサービスの提供を減らす傾向にあります。」
国内の高まるキャッシュフリーへの需要を背景に、最近の各国の中央銀行発行のデジタル通貨への関心が高まるよりもかなり以前から、スウェーデンはe-kronaの研究を開始していました。
2016年にスウェーデン国立銀行の副総裁であるセシリア・スキングスリー氏は、同行が国民の多くが硬貨や紙幣を使わなくなるプレッシャーに直面していると述べていました。
それからe-kronaの研究をさらに深めたのことです。
アクセンチュアが提案するe-kronaがどの技術を利用するかは明らかにされていません。
FacebookのLibraを評価
スウェーデン国立銀行の総裁であるステファン・イングベス氏は、FacebookのLibraについて非常に重要なきっかけになる出来事であると評価しており、次のように述べています。
「このような取り組みは、世界の中央銀行によるデジタル法廷通貨発行を大きく後押しすることになるだろう。」