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IBMのBlockchain World WireはStellarプロトコルベース。RippleのxRapidに競合?

2018.09.06
IBMのBlockchain World WireはStellarプロトコルベース。RippleのxRapidに競合?

<この記事(ページ)は 5分で読めます>

IBMは、ブロックチェーン・ワールド・ワイヤーを発表しました。これは、クロス・ボーダー決済をほぼ同時にリアルタイムで決済できる新しい金融システムです。
このグローバルな金融ネットワークはStellarプロトコルをもとに構築されており、RippleのxRapidと競合する可能性があります。

IBMがブロックチェーンを採用するねらい

IBMは、長年にわたってStellarプロトコルを採用してきており、現在は、自社をブロックチェーン業界に統合しようとしています。
Stellarは、デジタル通貨を法定通貨に転送するオープンソースの分散型プロトコルで、どんな通貨ペアでもクロスボーダー取引が可能になります。

このプロトコルを使ってIBMがしようとしていることは、「金融機関が数秒で国境を越えた決済を完了できるようにする」ことです。

ではこのIBM Blockchain World Wireはどのように機能しているのでしょうか。

まず、相互に取引を行う二つの金融機関が、ステーブルコイン(中央銀行のデジタル通貨またはその他のデジタル資産)を二つの法定通貨の間でブリッジアセットとして使うことに同意します。デジタル資産は取引を容易にし、重要な決済指示を提供します。

金融機関は、World WireのAPIにシームレスに接続された既存の決済システムを使って最初の法定通貨をデジタルアセットに変換します。
そして、World Wireはそのデジタルアセットを2番目の法定通貨に同時に変換します。これでトランザクションは完了です。すべてのトランザクションの詳細は消去できないブロックチェーンに記録されます。

IBMのウェブサイトによれば、その新しいサービスは、現状の国際決済システムに比べ「クロスボーダー決済の革命」を起こすことになります。特にクロスボーダー決済を面倒で厄介なものにしている時間と費用という二つの特性に対処しているということです。

IBM Blockchain World Wireは、
「あらゆる場所での人や企業にとってお金へのアクセスを再定義する」ことを目指しているようです。昨今、ビジネスの世界でよく目にするこの、「再定義」というのはイノベーションを意味する大きな変革の言葉です。既に定義されていることをもう一度根本から見直すという意味を含みます。

その再定義には既存の決済ソリューションに比べて以下のような利点があります。

・より迅速な決済処理(同時決済)

・コスト削減(クロスボーダー取引の自己資本削減)

・効率の向上(全ての通貨間で一回の取引料金)

・堅固なアクセス制御でセキュリティの十分なネットワーク

ウェブサイトの説明によれば、
「IBM Blockchain World Wireはほぼ同時に手形交換と清算を完了します。デジタルアセットを取引決済に使うソリューションで、両社間で取引された合意の価値保存として機能し、また、支払い指示メッセージを統合します。これはすべて、従来のコルレス銀行の費用と時間のほんの一部で資金を送金できることを意味します。」
と、あります。

Rippleとは違うパートナーをとるStellar

そこで一番の競合となるのは、同じ金融セクターに、既に存在するxRapidです。

従来の決済システムを入れ替えようとしている点は同様です。

これにはRippleのXRPトークンが同じ発想のブリッジ通貨として使われており、Rippleのブロックチェーンを通して即時のクロスボーダー決済を可能にしています。

5月10日に発表された最初のテスト運用の結果によると、xRapidソリューションを利用した金融機関は、通常彼らが外為ブローカーに支払う金額に比べて40-70%の費用削減が出来たという事です。現状の金融システムが同様の処理に2-3日かかるのに対して、xRapidを使った支払いの平均時間は2分ほどです。

現在、xRapidを使ったテストを実施している企業は世界中にあり、Moneygram IDT、Western Union、Cambridge Global Payments、Viamericas、Cualix、Zip Remitなどがあり日本からもSBI Virtual Currenciesが参加しています。

最近、IBMも国際取引マーケットのインフラ企業であるCLSとのコラボで、金融サービス業者向けに作られた分散型台帳テクノロジーの概念実証、LedgerConnectを作っています。本人確認処理、制裁スクリーニング、担保管理、デリバティブ・ポスト・トレード処理、調整、市場データなど様々な分野にブロックチェーンを実装することを目指しています。

Rippleが大手の金融機関をパートナーとしているのに対し、Stellarは同じ金融業界のニッチなところにパートナーを求めて展開しているという記事が最近ありました。

コンピュータ関連製品やソリューションを世界的に展開している長い歴史を持つIBMがブロックチェーン技術を採用してファイナンス業界に貢献しようというのは、Stellarにとってはプロトコルの提供がIBMによるもので、Stellarが銀行のシステムに直接手を加えているのではなく、Rippleのアプローチとは別ものに見えます。

どちらのテクノロジーをもってしても世界の金融システムは便利に迅速になっていくことは間違いないようです。

 

参考サイト:
”https://www.ibtimes.com/ibm-introduces-blockchain-world-wire-cross-border-payments-2713576”
”https://www.ibm.com/blockchain/solutions/world-wire”

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