ライトコイン(LTC)が急騰、考えられる3つの要因を紐解く
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2月9日、突如としてライトコインが急騰しました。
たった24時間でで30%以上の値上がりを見せたということなので普通のことではありません。
ライトコインの急騰(coinmarketcapより)
いくらボラティリティが大きいと言われている仮想通貨でも、ここ最近の低調な市場環境から考えると、ライトコインが急落ではなく30% 以上の急騰を見せたというのは驚くべきことです。
時価総額の小さい草コインなら特定の人物による仕手などがありますが、ライトコインは30億ドル近く(2019年2月末現在)の時価総額を抱えるため、そういった可能性はほぼないと考えられます。
今回はそのライトコインの急騰の要因を調べてみたいと思います。
ライトコイン急騰の要因①:MimbleWimbleに関する発表
まず要因の1つが2月7日のMimbleWimble(ミンブルウィンブル)に関する発表です。
MimbleWimbleとはそもそもBeam(ビーム)という仮想通貨に実装されている機能です。
MimbleWimbleには2つの特徴があります。
1つ目はそもそもアドレスウォレットをなくし、送金量情報もノードへ送られない仕様でもあるためデフォルトで匿名性が高い点、2つ目はその分情報量が少なくなるためブロックサイズを縮小できる点です。
MimbleWimbleはこの2つが同時に実現できる稀有な機能です。従来の仮想通貨は取引情報を匿名にするために、かえってブロックサイズが大きくなるという問題がありました。
ここでは詳しい内容を割愛しますが、アドレスウォレットがない状態でもお互いにオンライン状態であれば送金が可能なようです。
このMimblewimbleのライトコインへの実装を実現することを発表したことが今回のライトコインの高騰の主要因となりました。
これにより、ライトコインはより匿名性の高いコインへとなることが期待されます。
ちなみに発表によると、ライトコイン財団とコア開発者がBeamにアプローチしたようです。
また、NimbleWimbleなんていう仰々しい名前は元々はハリーポッターの呪文から来ているそうです!
ライトコイン急騰の要因②:Coin Gate社の発表
Coingate社は8日、ライトコインのライトニングネットワーク(LN)を利用した決済システムが加盟企業4,500社を対象として導入可能になったことをツイッター上で伝えました。
ライトニングネットワークについておさらいしておきましょう。ライトニングネットワークとは、ブロック生成時間の短縮や、マイニングコストの低下、手数料の少額化を目的とした技術です。
ライトコインはこのライトニングネットワークの導入に比較的早くから取り組んでおり、注目を浴びていました。このライトニングネットワーク、今ではビットコインにも実装されています。
上記の2つのファンダメンタルズが、今回の急激な価格上昇の要因となりました。
今回はなんと、ライトコインの上昇につられてビットコインやその他のアルトコインも価格が上昇しました。ビットコイン価格にライトコイン価格がつられることはありましたが、逆の現象は滅多にないことです。
ライトコイン急騰の要因③:ビットコインの上昇
ライトコインが急騰した要因はまだあります。
それはビットコインの上昇です。
ビットコインもこの日ライトコインほどではありませんが、やはり上昇を見せました。
そこには2つの要因が挙げられます。
1つはライトコインにつられて上昇したこと、2つめはETFに関する文章がリークされたことです。
この2つめの要因により今度はビットコインにつられる形でライトコインも上昇した、と見ることもできます。2つのコインが相互作用を起こした形ですね。
この日、つまり2月9日はビットコインETFに関する文章がリークされた日です。
下記のツイートを要約すると以下のようになります。
これにより、ビットコインにつられる形で、ライトコインの上昇要因の1つにもなったと考えることができます。
まとめ
ライトコインは以上3つの出来事を主な要因として、急激な価格上昇をしたと考えられます。
ライトコインは今後半年ほどで次の半減期を迎えるため、さらなる価格上昇が起こったとしても不思議ではありません。
というのも半減期を迎えるとマイニング報酬が半額になるため、価格を上げることでマイニング報酬を維持しようとする動きが見られることが多いからです。
今まであまり日本では注目を大きく浴びることが多くなかったライトコイン。
今後の動向に注目です。