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ビットコイン高騰の黒幕か? 中国マネー流入の経路とその背景に迫る

2019.07.16

<この記事(ページ)は 4分で読めます>

令和に入ってから好調を続けるビットコイン。

6月半ばには2017年以来の1BTC=100万円を突破しました。

今回はビットコイン好調の要因について、中国人投資家の影響の観点から見ていきます。

ビットコイン高騰の背景に中国人投資家のビットコイン爆買い

早速ビットコイン高騰の背景を探っていきます。

ビットコインの購入経路は

ビットコインが高騰しているということは、ビットコインが買われているということなのでビットコインの購入経路について見てみましょう。

CryptoCompareによると2019年7月16日現在、ビットコインは、約60%がUSDT(テザー)、約15%がUSD(ドル)、約10%がJPY(日本円)で買われています。

出典:https://www.cryptocompare.com/coins/btc/analysis/USDT

さらに、この6割を占めているUSDT(テザー)についても見ていきます。

同じくCryptoCompareによると2019年7月16日現在、USDTの約67%がQCで買われていることがわかります。

出典:https://www.cryptocompare.com/coins/usdt/analysis/USD

1枚目の画像から、ビットコインの約60%がUSDT(テザー)、約5%がQCで買われ、

2枚目の画像から、USDT(テザー)の約67%がQCで買われていることがわかります。

これらから、ビットコインは45%(=60%×0.67+5%)がQCで買われているといってもよさそうです。

これは、JPY(円)の4倍以上です。

ビットコイン購入の約45%を占める仮想通貨Qcash(QC)とは

それでは、ビットコイン購入割合の約45%占める(といえなくもない)仮想通貨Qcash(QC)とはどんな通貨なのでしょうか。

QCash(QC)とは、QTUM上のブロックチェーンで作られた中国の元と紐づけられたペッグ通貨です。

テザーが1USDT=1USDのステーブルコインであるように、Qcashは1QC=1CNY(人民元)です。

Qcashは主に、ZB.com(中国) BW.com(オーストラリア)という取引所で基軸通貨の一つとして使われています。特にZBでの取引量が多いので、ビットコインの多くは中国人に買われているといっても過言ではなく、ビットコイン高騰の背景には中国人投資家の存在があることは間違いありません。

どうやって中国人はビットコインを買っているのか

中国では仮想通貨の取引が禁止されており、CNY建でビットコインをはじめとする仮想通貨を取引することができません。

そこで登場するのが、Qcash(QC)です。QcashはOTC取引(店頭取引)で市場を介さずに個人間でCNYと交換できます。さらにOTC取引を仲介している取引所で、QCをビットコインやテザーに変換し、他の仮想通貨を購入するという方法で中国人は仮想通貨を購入しています。

この流れをわかりやすくすると、

CNY(人民元)→QC→仮想通貨(ビットコイン、テザーなど)

といったようになります。

なお、先ほど登場した、ZB、BWといった取引所は、OTC取引の仲介をしています。

そもそもなぜ中国人は、ビットコインを買うのか

ビットコインの多くは中国人の投資家によって買われているようであることがわかりました。ではなぜ中国人がビットコインに投資しているのか考えていきます。

一番の理由はやはりリスクヘッジにあると思われます。中国では、資本流出を避けるための厳しい規制がなされており、中国企業、投資家が海外に資金を移すことが難しくなっています。そこでビットコインをはじめとする仮想通貨が注目され、資金のリスクヘッジのために利用されるようになりました。

仮想通貨が規制されたことで、一時は下火になりましたが、ファーウェイショックや追加関税と言った米中貿易戦争の激化に伴う、人民元の価値の下落から、中国の富裕層や投資家からの需要が増えました。その結果、ビットコインやテザーなどの仮想通貨が爆買いされ、ビットコインが高騰したと考えられます。

まとめ

ビットコインの購入経路などから、ビットコイン好調の背景には中国人投資家のビットコイン爆買いが少なからず関係していることがわかりました。

米中の貿易戦争の激化や、中国の仮想通貨規制といった、中国の情勢は仮想通貨に大きく影響を与えるので、ニュースに耳を傾けていきましょう。

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