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ビットコイン、どこまで下がる?!気になる専門家の予想と今後の展望 

ビットコイン(BTC)、どこまで下がる?

<この記事(ページ)は 14分で読めます>

2018年も残り僅か、今年も仮想通貨界には色んなことがありました。
そんな中でも今話題となるのは、やはり下落し続けるビットコインではないでしょうか。
仮想通貨の代表格とも言えるビットコインの止まらない下落、今後ビットコインはどうなってしまうのか?!
この記事ではビットコインの底値に関する専門家たちの予想を紹介し、ビットコインの今後の展望を考えます。

ビットコイン、どこまで下がる?!専門家の予想は?

仮想通貨アナリスト、『ビットコインは来年5月まで下げ市場が続く』

仮想通貨アナリストのWilly Woo氏は、ビットコインの下げ市場はまだまだ続くと考えています。
実はWoo氏は以前にもビットコイン価格について予測をしており、それが見事的中しています↓

Woo氏は2018年5月に、『ビットコインは2018年下半期に5500〜5700ドルになり、6000ドル以下への下落は避けられない』と予測していました。このとき、Woo氏はこの予測の根拠としてNVT Signalの高さやボラティリティの高さを挙げていました。

「NVT Signal」とは、Woo氏が昨年から紹介しているトレード指標「NVT Ration」から派生したものです。
“Network Value to Transactions”の頭文字を取ったもので、これによって、より反応性の高いチャートを作成できます。

Woo氏はこのNVT Signalが、「現時点(2018年5月に予測した当時)では高い値になりすぎている」と指摘していました。

価格に実際のトランザクション活動が正当に評価されていないので、「価格を正当化するだけの取引を行う」もしくは「このギャップを埋めるために価格を下げること」が必要であると述べていました。

チャートや過去の動きなど、かなり技術的な分析を踏まえた「ゆっくりと6800ドル台に落ちた後、5700ドルまで下落するだろう」というWoo氏の予測は、時期・価格に関して的中したと言えるのではないでしょうか?

そんなWoo氏が2018年10月26日、新たにビットコインの底値に関する予測を自身のTwitterにて公開しました。
Woo氏の分析によれば、

・2019年の5月まで底値は観測しない

・それまでのおよそ半年間は下げ市場が続く

・今はまだ下げ市場の中盤にいる

とのことです。このような分析に至ったポイントとして、前回同様NVT Signalを用いて以下のように解説しています。NVT Signalがサポートレベルよりも下回っていることをあげ、これは伝統的に売りを表していると述べます。

また、Bitcoin Network Momentumと呼ばれるビットコイン価格の先行インジケーターとなる指標がまだ上昇していないことに触れ、これは上げ市場の前段階であると読んでいます。

しかし、上げ市場が見込まれるとはいえ短期間で価格上昇が起こるというわけではなく、200日移動平均線を超えることはないだろうと分析しています。
歴史的に見てこうした動きは、下げ市場から上げ市場に移行することを示すということも述べています。

①で示した期間・・・bull market(上げ市場)周期
②で示した期間・・・bull market(上げ市場)周期

2019年1月に2500ドルで底値

香港に拠点を置く中華系取引所:BTCCの共同創始者であるBobby Lee氏は、ビットコインの底値について具体的な数値を用いて予測しており、2019年1月に2500ドルで底値を観測すると考えているようです。

Lee氏は2013年12月まで遡ってこれまでのビットコインの価格変動について分析しています。
そして、2013年12月に1200ドルを観測してから13ヶ月後の2015年1月に150ドルまで下落したことを挙げ、『歴史が完璧に繰り返されるのであれば、現在の下げ市場は2019年1月に底値に達するだろう』と述べています。

来年には1000〜3000ドル?! 将来的には100ドル?!

Bleakley Advisory GroupのCIO(Chief investment Officer)であるPeter Boockvar氏は、「来年には価格が1000ドル〜3000ドルになっていたとしても驚かない」と述べ、仮想通貨に否定的な姿勢を明らかにしています。

また、ハーバード大教授でありマクロ経済・金融経済学を専門とするKenneth Rogoff氏は、CNBCのインタビューに対し、少しショッキングな回答をしました。

「私はビットコインの価格について、10年後には今の価格のほんの一部くらいの価値にしかならないだろうと思っている。10万ドルというよりは100ドルくらいでは。」

マクロ経済学の第一人者とも言われる彼の意見はインパクトが大きいですが、このような予想の理由として政府・中央機関の介入を挙げています。
政府による規制が下落を引き起こすことになると考えるRogoff氏ですが、彼自身は世界的な枠組みを構築することは必要であると考えています。

GS元幹部、『まだまだ下げ市場は続く』

ゴールドマン・サックスの元幹部Michael Bucella氏は、具体的に数字を出して底値を明言していないものの、更なる下落とこの下げ市場が今後続く可能性を示唆しています。

しかし、大いに下落したとしてもその落ち込みはそう長くはないとも考えているようです。このように考える根拠として、大口投資家の存在を挙げています。

Bucella氏は、投資家にはStrong HandsとWeak Handsの2パターンが主にいて、現在はWeak HandsからStrong Handsへ移行している途中の段階と言います。「成功する投資家は長期的な視点で考え、我慢強い人である」と説明しながら、「こうした人々は市場に参入するタイミングをうかがっている。その上参入する時には大量に買い占める。」と分析します。

Strong Hands:金融市場において、金融事情に精通している人。大口投資家や機関投資家のこと。
Weak Hands:金融市場において、狼狽売りをする人。投資戦略がないまたはそれを実行する知識のない人のこと。

また、ビットコインはまだまだ誕生してから年数が経っていないため、マクロ的に見ると戦略を立てるためには年数が浅すぎることも触れています。
したがって、マクロ的に見てビットコインがどのようなパフォーマンスをするのかについてしっかりと把握することの重要さを強調しました。

Bucella氏は現在ビットコインは低迷周期の最終段階にいることを述べ、このような最終段階は典型的に最もボラティリティが高く、短命であると述べます。
したがって、今後も下げ市場が続く関係で底値の観測はまだであるが参入するには良い時期であると述べます。

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一方、少し明るい話題としてBucella氏は、MITやスタンフォード、イエールやハーバードといった大学研究機関が、仮想通貨界に興味を持ち参入しつつあることを挙げました。Bucella氏はこれを`smart money`と呼び、彼らは仮想通貨に直接投資してはいないものの、こうした動きやこれが仮想通貨に及ぼす影響に注目していることを述べました。

ビットコイン、どこまで落ちる? 市場状況に注目して考える

少々驚くような価格予想もありましたが、実際の市場状況と併せてもう少し踏み込んで考えてみましょう。
本当にビットコインの価格はそこまで落ちるのでしょうか?
実は最近では、市場に少しずつ変化が起きています。

大口投資家の存在

ロスチャイルド家やロックフェラー財団といった名前を聞いたことはないでしょうか。
実はこうした有名資本家、組織が仮想通貨市場に次々と参入しています。

ロスチャイルド家はヨーロッパ最大のユダヤ系金融資本家一族として知られ、スエズ運河株の買収資金を調達したことなどでも有名です。
ロックフェラー財団は、アメリカ合衆国ニューヨークに拠点を置く慈善団体で、推定資産はおよそ1兆ドルとも言われます。

ここで、仮想通貨アプリAbraのCEOの発言に注目してみましょう。

「機関投資家は、仮想通貨のパフォーマンスが良くなる好機を待ち構えている。 … ヘッジファンドや資産家と話すと、彼らは仮想通貨市場のボラティリティに着目し、大きなチャンスと見ている。」

機関投資家たちは、仮想通貨市場におけるボラティリティの高さやリターンの大きさにも注目しているようです。先ほどの予測で紹介したBucella氏も長期的視点で投資する投資家の存在に注目していました。

このような機関投資家・大口投資家は他の投資家とは桁違いの金額とそれに伴う影響力を持つため、彼らの参入が及ぼす影響はとても大きいです。
加えて、彼らは長期的な利益を追求するため、市場全体が多少下落したところで簡単に売却する可能性も低いと考えることができます。

大口投資家の市場参入のニュースは、こちらで詳しく紹介しています。

ナスダックの前向きな姿勢

アメリカのベンチャー起業向けの株式市場ナスダック(Nasdaq)のCEOであるAdena Friedman氏は、仮想通貨に前向きな姿勢です。以前インタビューにて彼女は、仮想通貨の取引は今後も継続されるだろうと発言し、問題は市場の成熟にどれほどの時間を要するかであるとの見解を示しました。

ナスダック としても仮想通貨の支援には積極的であり、2018年4月には取引所Geminiとの提携を発表しています。
さらに2018年12月には、2019年前半にもビットコイン先物取引を開始する意向であると報じられたばかりです。
ナスダック のような規模の大きな株式取引所が取引に参入すれば、そう簡単にビットコイン市場は廃れないのではないでしょうか。

ビットコインETFとの関連

ビットコインETFの登場も大きな鍵となりそうです。

先ほど、機関投資家たちが仮想通貨投資に大きな期待を寄せており、参入の機会を窺っていると紹介しました。
このビットコインETFは、そんな機関投資家が参入するきっかけとなり得そうです。

現在、ビットコインETFに取り組んでいる有名ところでは、取引所GeminiCoinbaseが挙げられます。機関投資家を呼び込むための、仕組み・枠組み作りと言ったところでしょうか。
Geminiといえばビットコイン長者のウィンクルボス兄弟が創設したことでも知られていますが、ビットコインETPの承認を受けたことで大きなニュースとなりました。

Geminiは「ブロック取引」という大口取引のサービスも2018年4月に開始しています。
ブロック取引は株式取引で利用されてきた手法で、大口取引による市場への影響を抑える目的で使われてきました。

少し規模の大きい取引をしても市場にそこまで影響が出ない為、急激な価格の乱高下を抑える役割がありそうです。
したがってブロック取引がこのまま普及すれば、仮想通貨市場で度々懸念されるような価格の大きな上下が抑えられるかもしれませんね。

ビットコインETF関連について、もっと詳しく知りたい方は、以下の記事が参考になるかもしれません。

【関連記事】

ビットコイン、これからどうなる?

ここまで、「ビットコインがどこまで下がるのか」に関する具体的な数字の出ている予測を比較し、ビットコインを取り巻く環境の変化について見てきました。
ビットコインはどこまで下がるのか、長期的な予想をするために、これまでのデータと併せて以下の分析が参考になるかもしれません。

Twitter創業者、「ビットコインは単一通貨になる」

SNSツールTwitterの創業者として知られるJack Dorsey氏は、ビットコインを高く評価しています。
彼はビットコインが将来、世界の単一通貨になると予想をしています。
今年の3月には自身のこんな見解を明らかにしました。

「インターネットは、本来の通貨に値する。そしてそれは、それ自身の通貨を持つようになるだろう。(it will have a native currency.)個人的には、それがビットコインだと思う。… ビットコインは10年以内に、インターネットの単一通貨としてドルに取って変わるだろう。」

Dorsey氏は、現在指摘されているトランザクション処理にかかる時間などの懸念点について、ビットコインはこういった問題を改良することによって、将来的にはコーヒーのような日用品の購入にも使えるようになるだろうとコメントしています。
Dorsey氏は別のインタビューでも、
「この技術は抜本的な変化と言える。SECのような規制局にこの技術の重要さを伝えるべきだ。」とも述べています。

研究者、「ビットコインは10年以内に主流になる」

ロンドンに本部を置く公立研究大学:Imperial College Londonの研究者たちは、
「ビットコインは10年以内に、決済の形として広く利用させる可能性を持っている」との見解を示しています。

研究者たちは、貨幣の歴史を例に挙げながら、
仮想通貨に利用される分散型技術が金融システムや資産の本質をひっくり返す可能性があると分析します。但し、
①大量の取引を処理できる能力
②ユーザーの使いやすさ
などについて改良する必要があると条件をつけています。

より多くの人が利用できるために、取引処理能力の改善と、仮想通貨にそこまで詳しくない人も使いやすいように‘ユーザーフレンドリー’な仕様にすべき、ということですね。
前述のDorsey氏との共通点は、10年という期間、スケーラビリティに関する改善点です。

ビットコイン、どこまで下がる?!気になる専門家の予想と今後の展望、まとめ

いかがでしたか?ビットコインの止まらない下落にソワソワしてしまいますが、専門家たちは今の価格よりも先を見据えた長期的な視点でビットコインを捉えていました。
一時的な価格変動に一喜一憂するのではなく、市場を取り巻く環境の変化や専門家の分析を参考にしていきたいものですね。
ビットコインは仮想通貨を代表する存在です。今後もしっかりと注目していきましょう!

参考サイト:
“https://forbesjapan.com/articles/detail/20838“
“http://bitcoinist.com/poloniex-breaks-promises-forces-kyc-legacy-account-holders/“
“https://www.cnbc.com/2018/03/05/bitcoin-more-likely-to-be-100-than-100000-in-10-years-kenneth-rogoff.html“
“https://www.bloomberg.com/news/articles/2018-05-16/square-s-dorsey-is-all-in-on-bitcoin-as-currency-of-the-future“
“https://www.cnbc.com/2018/05/16/twitter-ceo-wants-bitcoin-to-be-the-internets-native-currency.html“
“http://fortune.com/2018/03/06/bitcoin-price-10-years-harvard-kenneth-rogoff/“
“https://www.cnbc.com/2018/01/19/bitcoin-could-lose-90-percent-of-its-value-wall-st-veteran-boockvar-warns.html“
“https://bitcoinist.com/bitcoin-bottom-2500-analyst/“
“https://woobull.com/nvt-signal-a-new-trading-indicator-to-pick-tops-and-bottoms/“
“https://www.newsbtc.com/2018/06/27/brian-kelly-believes-bitcoin-could-be-nearing-a-price-bottom/“
“https://www.technologyreview.com/s/610614/how-network-theory-predicts-the-value-of-bitcoin/“
“http://www.businessinsider.com/abra-ceo-bill-barhydt-institutional-investors-crypto-price-2018-3“
“https://www.ccn.com/bitcoin-could-go-mainstream-within-10-years-imperial-college-research/“
“https://www.ccn.com/wheres-the-bottom-bitcoin-price-could-sink-as-far-as-1500-analysts/“
“https://usethebitcoin.com/cryptocurrency-investor-says-bitcoin-price-yet-to-bottom/ “
“https://www.bloomberg.com/news/articles/2018-11-27/nasdaq-is-said-to-pursue-bitcoin-futures-despite-plunging-prices“
“https://cointelegraph.com/news/confirmed-nasdaqs-bitcoin-futures-will-launch-in-first-half-of-2019“
“https://twitter.com/bobbyclee/status/1071100283638280194“
“https://www.investopedia.com/terms/w/weakhands.asp“
“https://www.investopedia.com/terms/s/stronghands.asp“
“https://twitter.com/woonomic/status/1055738215481540608“
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