ビットコイン投資家と投機筋の割合が安定。ー Chainalysisによる調査結果
<この記事(ページ)は 3分で読めます>
ブロックチェーン取引の分析やソフト開発を行うChainalysisが、9月24日に新しい調査結果を発表しました。
この調査によると、ビットコインの投資家と投機筋のビットコイン保有量の割合が安定してきているということが明らかになりました。
報告書に示されたデータは、標準化された通貨集計の概念を用いて求められたとのことです。
具体的には、アナリストがコインの流動性の高いもの(投機と取引に使われるコイン)、より流動性の少ないもの(投資家によって保有されるコイン)、最も流動性の少ないもの(失われたコイン、未採掘のコイン)のカテゴリーに分け、供給量を集計しました。
調査によると、通貨供給量はこの夏の間に”極めて安定”していたとのことです。
5月から8月の間、投機筋によって保有されているBTCの量は、BTCの流通量の22%付近で安定しており、また投資家によって保有されているBTCの量も同期間において30%付近で安定していました。
仮想通貨市場の変化
Chainalysisは、これは仮想通貨市場が誇大宣伝などの影響を受けにくくなっていることの表れであり、ニュースやメディアに対する耐性がついたためニュースやメディアによってBTCの価格が上下することが少なくなったとしています。
さらに、2017年より前にビットコインを保有した人たちとは異なる信念と期待を持った多くの新しい投資家が市場に参加したことで、市場が再調整されたようだとしています。
今後はファンダメンタルの変化のみが仮想通貨市場に影響を与える
長期投資かと投機筋は両者ともにこの夏の間、ポジションを維持し続けており、法的規制の引き締めや技術の発展などのファンダメンタルな変化のみが、市場に影響を与える可能性があるとのことです。
BTC普及の兆し
Chainalysisは、これらの発見に加えて、BTCは2017年の終わりからユーザーベースでの成長をし続けているとし、これは仮想通貨普及の最初の課題が克服されたことを示していると記しています。
投機家に切り替える”hodler”が増加
6月には、Chainalysisは、6ヶ月連続でBTCの”hodler”が投機家へ切り替わっていることを示す調査を発表しました。
2017年以降、デイトレーダーが保有するBTCの額は510万BTCに上昇し、長期投資か(コインを1年以上保有している人)ほ保有量である約600万BTCに、ほぼ等しくなったことを報告しています。
仮想通貨市場は、多くの新しい投資家の参入により新たなステージに変化しつつあるようです。
そして長期投資よりも、投機目的の利用が強くなる傾向にあるということが分かりました。
今後の仮想通貨市場がどのように変化して行くのか、注目して行きたいですね。
参考サイト:
”https://cointelegraph.com/news/study-bitcoin-investors-and-speculators-maintained-their-positions-over-summer”
”https://blog.chainalysis.com/reports/money-supply-q3”