リップルCTO「PoWは技術的に行き詰っているが、BTCは保有している」、その考えとは
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つい先日TNW Answersのセッションで、リップルのCTOを務めるDavid Schwartz氏はXRPレッジャーの限界に関して質問を受け、「何もかもできる仮想通貨がたった1つしかないとは考えていない。」と率直な返答をしました。
同氏の回答には、彼自身の仮想通貨市場に対する“ある考え”があったのです。
「XRPで全てを補うことはできない」
「私たちは、勝ち残った仮想通貨が全てを成し遂げるのではなく、特定のユースケースで多くの仮想通貨が生き残ることを期待しています。
例えば、イーサリアムはXRPレッジャーではできない“プログラマブルマネー”としての機能を提供しています。
この能力をXRPレッジャーへ追加すると、XRPの決済適合性を下げてしまう莫大なコストがかかります。
ユーザーは非常に高機能でパワフルな決済機能を利用できますが、プログラマブルな操作を得ることはできません。
だから私は、XRPがいつでもすぐに唯一のデジタル資産になるとは思っていないのです」
そこには、仮想通貨プロジェクトが市場独占に向けて互いに争うのではなく、共に動いていくことを望んでいる姿勢がありました。
Schwartz氏、産業発展には協力体制が必要であると指摘
また同氏は、PoWコンセンサスアルゴリズムを“テクノロジカル・デッドエンド(技術的に行き詰っていること)”であると述べましたが、その一方でリップルラボのXRPレッジャーはビットコインの設計を改良したものであることを主張し、自身もビットコインを保有していることを強調しました。
「『分散型台帳技術』は正真正銘の突破口であり、私もビットコインを保有しています。
他人の足を引っ張ることで1つの仮想通貨プロジェクトが成功するとは思っていません。」
Schwartz氏が指摘するように、現在の市場状況を考えると仮想通貨のトップを争うより互いに協力し合い産業発展に尽力していくのが最も効率的であるといえるかもしれません。
参考サイト
”https://thenextweb.com/hardfork/2018/08/23/ripple-cto-holds-bitcoin/”