半減期のあるビットコインはデジタル時代のゴールドに匹敵。コインベース主張
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金(ゴールド)の時価総額は7兆ドル(770兆円)以上と推定されていますが、これは、現在のビットコインの38倍以上に相当します。しかし現在では、暗号通貨のほうが金属の金よりも優れたストアオブバリュー(価値の保存)であると考える人達もいます。
それは間近に迫ったビットコインの半減期で説明できるといいます。
ビットコインは金(ゴールド)に匹敵すべく設計されている
4年に一度、マイナーのマイニング報酬が半減するビットコインの仕組みは、21万ブロックごとに周期が設定されています。2012年に最初の半減期があり、2回目は2016年、今年の2020年で3回目を経験します。
先週Coinbase Blog(medium.com)にMike Coが以下の様に投稿しました。
「ビットコインは、ドルとは異なり、その供給量があらかじめ決められている予測可能なデジタル資産です。金(ゴールド)のように希少さが設定されています。それが、意味するものと、歴史的にもつ重要な意味について説明しましょう。」
In May 2020, #Bitcoin will experience its third “Halving.” Bitcoin is a digital asset with a fixed & predictable supply, unlike dollars. Bitcoin is designed to be scarce, like gold. Here’s what that means and why it matters in historical context: https://t.co/CLXp7Okb04
— Coinbase (@coinbase) February 7, 2020
(出典 https://twitter.com/coinbase/status/1225788540115546113)
1971年までは、1オンスの金が米ドルにして35ドルに直接固定されていました。しかし、米政府が金本位制を放棄して以来、米ドルの価値は低下し、今では1,500ドルを超えています。
そのように価値が上がる理由は、地球上に存在する埋蔵量が決まっているからです。無限にあるわけではなく、枯渇することが確実だから希少価値があります。
Mike Coは、ビットコインが金(ゴールド)に匹敵するように設計されている、と主張しています。
金の採掘がはじまった1800年代からゴールドラッシュを経て、現代のデジタル時代になり、ビットコインはその希少価値を設計に組み入れたのです。
その希少性のために金がドルより勝っているのなら、ビットコインははるかに金より優れている、と彼は述べています。
ビットコインは金より優れている
ビットコインのコードには、その希少性が正確に焼き込まれていて、「どのくらい」の量を「いつ」作るのかを明示的に制限しています。これが、必須の半減期といった決定論的なメソッドで完成されているのです。
貴金属である金は、電導性があるという点や希少であるという点で大きな価値がありますが、その供給量を間違いなく正確に確認することは不可能です。
しかし、デジタル資産はそれが可能です。
デジタルテクノロジーであるビットコインだからこそソフトウェアの持つ、監査制、移植性、分割性など、金にはない多くのすぐれた点が挙げられます。
また、デジタル送信にはトランザクションのプライバシー性があることや、金を輸送する場合のように、装甲輸送や警備員が必要ないため、送金手数料も安く済むことをMike Coは追加しています。
2013年には、1BTCでわずか0.1オンスの金を買うことが出来るだけでしたが、最近は、1BTC(8500ドル、約926,500円)で5.5オンス以上の金を買うことができます。
「過去10年間、ビットコインと金の価値は世界経済の不確実性の高まりの中で著しく上昇しました。
金とビットコインは、歴史的に政府債務の急増によって先導される法定通貨の切り下げから逃れる安全な避難所です。
数えきれないほどの優れた技術、加速する開発やグローバル市場の成熟に支えられ、ビットコインはデジタル時代において金に匹敵するストア・オブ・バリューです。」
と、Mike Coは結論付けています。
サトシ・ナカモトによって作られたメカニズムによって、流通量は制限され、2100万BTCを超えることは決してないため、そのコインの希少性は高まります。
インフレの為に時間の経過とともにその価値を下げるほとんどのフィアット(法定通貨)とは対照的に、価格に上昇圧力をかける可能性もあります。
半減期の後でも上昇するハッシュレート
そして、過去2回の半減期移行に必ずハッシュレートが上昇していることにも触れ、3回目の今回の半減期以降に、マイニング手数料が半減することが、マイナーの意欲をそぐことはないとMike Coは説明しています。
彼は、ビットコインの経済性は回復力があり自己バランスが取れる傾向にあり、これまでの2回の半減期の後に最近の採掘量を示すハッシュレートが過去最高に達したことを指摘しています。
ビットコインの供給量が上限の2100万に近づくにつれて、ネットワークセキュリティは平行してい向上しているとも付け加えています。
最近のビットコインの高騰もあり、楽天的ともいえる考えかもしれませんが、このような数々の根拠や解説を踏まえると、ビットコインが金に代わって行くのが自然に思える気がします。
ただ、コロナウィルスの影響で、中国にある取引所や主要なマイニングセンターが打撃をうけていることを考慮すると、ハッシュパワーがどうなっていくのか不安要素もありますが、まもなく来る3回目の半減期に注目が集まります。