ビットコインライトニング・ネットワーク 盗難防止機能に成果あり
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仮想通貨取引所BitMEXのリサーチ部門の調査によると、ビットコインライトニングネットワークが備える盗難防止機能により、241件の窃盗に対して合計2.2BTC相当のビットコインが回収、払い戻されたとのことです。
ジャスティス・トランザクションとは
ビットコインのライトニングネットワークの盗難防止機能は「ジャスティス・トランザクション」と呼ばれ、オフチェーンで実行する二者間の取引を第三者が経由した状態でも行えるようにしたものとのことです。
この盗難防止機能は、悪意のある者が第三者として仮想通貨を盗もうとすると、その仮想通貨だけでなく、関連する取引のすべての仮想通貨を失うという懲罰的な仕組みとなっています。
「悪意のある者がライトニングネットワーク上の資産を盗もうとすると、盗もうとした仮想通貨を失うだけでなく、彼らの取引チャネルに関連するすべての仮想通貨を失うことになります。
この懲罰的な機能は、抑止力として効力を発揮することを期待されています。これをジャスティス(正義)と呼びます。」
立ち上げ以来241件のトランザクションを検出
BitMEXの分析者らによると、2017年12月末のライトニングネットワーク立ち上げ以来、241件のジャスティス・トランザクションを検出したとのことです。
出典:https://blog.bitmex.com/lightning-network-justice/
BitMEXのデータによると2018年10月には過去最高の60件を超えるジャスティス・トランザクションが発生したとのことです。
2019年2月から4月までの間に比較的多数のジャスティス・トランザクションが発生しており、金額的には2019年2月に最高額の0.67BTC(約69万円)にのぼったとのことです。
この金額は、悪意のある者が盗もうとした金額よりも高額の仮想通貨を失わされている可能性が高いため、そのまま被害額を示しているわけではないとのことです。
このような懲罰的な盗難防止機能は、一定の効果をあげていることがわかりました。
今後のさらなる開発と精度向上により、不正流出被害の撲滅に繋がることが期待されます。