日本政府、暗号通貨ベース決済システムの世界的ネットワーク構築へ始動
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Facebookリブラに対しては、フランスで開催されたG7でも厳しい目を向けられるなど、各国で懐疑的なムードが広まっています。
しかし、日本政府は大規模な世界的影響を持つデジタル資産となるだろうFacebookリブラの発表に鼓舞されたようで、暗号通貨をベースにした支払いネットワークを確立するための新しいプログラムが進められている模様です。
これは銀行が海外送金する際に利用するメッセージングシステム(SWIFT支払いシステム)の使用例と類似しているようです。
システムに採用されるプロトコルは?
情報によると、まだ公にされていないため詳細な説明はありませんが、今後数年間でネットワークを構築することを目標としているようです。
政府関連チームは、FATF(マネーロンダリングに関する金融活動作業部会)の要件を完全に遵守し、プロジェクトに関する国際協力をしていく予定ということです。
既にFATFは6月に、日本の財務省および金融庁当局から提案された、そのネットワーク構築計画を承認しました。
日本が国際送金にどのようなプロトコルを使用するのかについての詳細は何もありません。
しかし、これまでのところ、試験的および限定的用途に限られますが、IBMはクロスボーダー決済の分野で革新をリードしてきました。
リップルおよびリップル・ネットワークとアセットについてもSWIFTにとって代わる可能性を豪語していますが、受け入れはやっとテスト段階に達したところです。
世界に先駆けて暗号資産取引を法規制した日本だからこそ
日本はこれまで世界に先駆けて仮想通貨(暗号通貨)の使用と採用の最前線にいました。
2014年経営破綻した、世界最大規模のマウント・ゴックス取引所でのビットコイン・ハッキング事件に始まり、日本政府は債権者の救済とユーザー保護に乗り出したのです。
2017年4月に仮想通貨取引所は登録制になりましたが、その後も取引所による管理ミスで盗難にあったりと、これまで数々の困難に遭ってきました。
日本の法規制の厳格さは段階を追って厳しくなり、人気のバイナンスでさえ日本に拠点を置くことは難しくなり、移転した経緯があります。
SWIFTのようなシステムをどのように構築していくのか、政府の取組みに興味をもつと共に、暗号資産の使われ方やマーケットへの影響にもキャッチアップしていく良い機会となるかもしれません。