イーサリアム先物、CBOEで間もなく開始。マーケットに寄せる不安と期待
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シカゴオプション取引所(CBOE)は昨年末(2017.12)にビットコイン先物を開始して、現在は今年2018年末に向けてのイーサリアム先物の米商品先物取引委員会(CFTC)からの許可を待っているところです。
この間、6月には米証券取引委員会によって正式に出された発表で、イーサリアムは証券ではない、とされました。
CBOEの代表Chris Concannon氏は、SECの決定はイーサリアム先物へのはっきりとした障害となったと話しています。
イーサリアム先物の報道に反応した市場の期待
イーサリアム先物の詳細が明らかになっていないにも拘わらず、Ehtereumの市場はすでに影響を受けています。
8月31日のちょっとした値下げからEhtereumはリバウンドしました。これは、最初のイーサリアム先物に関する報道に起因する可能性があります。
Bitcoinの価格もまた、同じような上下パターンを示し、同じ日に大きく上昇しています。
弱気市場を逆転させたいポジティブなイーサリアム先物支持派
こと仮想通貨のマーケットは予測が難しいのですが、巨大な金融機関の動きなどは市場に影響を与えやすいものです。
Fundstratの共同設立者であるThomas Lee氏は、以前、イーサリアム先物は仮想通貨価格にネガティブな影響をおよぼすだろうと発言しました。
しかし、著名なシニアマーケットアナリストであるMati Greenspan氏の最近の発言では、イーサリアム先物市場は楽観的になるだろうというものでした。
「ショートに行く能力は価格発見(機能)の重要なコンポーネントです。ですからこれは最終的にはマーケットにとって健康的なことなのです。」
Greenspan氏は、イーサリアム先物取引について先行きを懸念する人々がいる中で非常に楽観的です。
他にも多くのコメンテーターがイーサリアム先物の開始について、世界の認知をあげる大きなステップになるとみています。
米国規制の取引所で認められれば、クリプトアセット(暗号資産)が主流であるという承認をもたらすだろうと期待しています。
SFOXという仮想通貨取引技術の企業を率いるDanny Kim氏によれば、CBOEの申し出によってトレーダーはEthereumに長短の両方のポジションを取ることが出来るようになり、ひいては新しいアセットクラスが受け入れられることに繋がるものであり、これにより、新しい投資機会が仮想通貨を弱気市場から強気市場に向かわせるだろうと考えているようです。
CBOEのイーサリアム先物はGeminiデジタル取引所の基礎となるマーケットを踏まえるようです。
現在、Geminiは正式発表の前に商品先物取引委員会(CFTC)が製品に慣れるのを待っているところだと言います。
仮想通貨市場の健全なあるべき姿に
シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)はCBOEのライバルという立場ですが、イーサリアム先物が年末までにゴーサインが出るかどうかは懐疑的で、暫くはビットコイン先物に固執することになる、と言っています。
いろんな見方がありますが、CBOEのConcannon氏は、ETFなど仮想通貨関連製品はさらにパイプラインの中だろうと言います。
つまり、「健全なマーケットは健全な基礎となるマーケット、デリバティブマーケットやETFなのです。それには時間がかかるものだ。」と、付け加えています。
これから仮想通貨関連商品がマーケットにどんどん出揃うようになっていくと予想されます。
仮想通貨市場が既存の市場と同じ土俵になるということなのでしょう。
このような期待と不安を示すコメントがニュースに飛び交っています。
市場価格がどのように影響を受けているのか見守りましょう。
参考サイト:
”https://www.wikitribune.com/article/89569/”
“http://www.atimes.com/article/chicago-exchange-plans-ethereum-futures-market/”
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