東京都 2025年までにキャッシュレス比率50%を目標に
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東京都は週内に発表する長期戦略ビジョンで、2025年までに都内のキャッシュレス決済の比率を50%まで引き上げる目標を掲げる方針を決定しました。
これは国の目標である40%を上回ります。
東京都はキャッシュレスにつながる独自のデジタル通貨「東京ユアコイン」を発行する計画を進めています。
国内最大の消費を牽引する中心地としてキャッシュレス化の加速を推し進める方針です。
プラスチックゴミの削減対策
デジタル通貨のモデル事業として東京都は、2020年1月から2月に時差通勤やレジ袋削減に伴う活動に「東京ユアコイン」を発行・付与するとしています。
対策と成果を追究する事例として、デジタル通貨のインセンティブ設計を設け普及拡大を目指すと言います。
レジ袋削減については、政府は地球温暖化対策の一環としてブラスチックごみの削減を目指し、2020年7月からレジ袋の有料化を義務付ける方針を示しています。
オフピーク通勤の推奨
企業が集中する東京都の重要課題である通勤ラッシュの緩和につなげる対策として、オフピーク通勤を推進しています。
都内の一部路線では、通勤時間をずらすことに対してポイントを付与したり、豪華商品の当たるキャンペーンを実施するなどの対策に取り組んでいます。
JR東日本の「夏の早起き応援キャンペーン」や、東京メトロの「オフピークプロジェクト」などのキャンペーンを各社が実施しており、これらの活動に伴うポイントの累計還元などにも注目が集まると期待されています。
東京都もオフピークの活動に対してデジタル通貨を活用して取り組みを開始するとしています。
東京都のデジタル通貨構想
東京都はフィンテックの成長には、キャッシュレスの整備と普及が不可欠要素とみて重視しています。
2019年9月に小池百合子都知事は、所信表明演説で独自デジタル通貨構想を表明しており、実験的に発行する意向を明らかにしていました。
小池都知事は、キャッシュレス化を次のように定義しています。
「都民や外国人旅行者の利便性の向上、決済データを活用した新たなサービスの創出につながる重要な成長戦略」
小池氏は、国連が掲げるSDGs(持続可能な開発目標)の推進に貢献した人を対象に都独自のデジタル通貨を発行しキャッシュレス化の拡大を図る考えを明らかにしています。
様々なキャッシュレス決済の乱立に伴い、キャッシュレス化のスピードが加速しています。
キャッシュレス化の波を弱まることなくさらに拡大させるためには、堅牢なセキュリティ対策や、独自デジタル通貨自体の流動性がどこまで高められるかなど、今後も多くの課題の取り組んでいく必要があると考えられます。