ブロックチェーン技術を医療分野に応用 医薬品の偽造防止、100万人の命を救う
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医薬品の偽造によって毎年100万人の命が失われている?
目を疑う数字です。
新興市場で販売されている医薬品の約30%が偽造品であるといわれています。
そこでドイツの物流大手DHLが、大手コンサルティング会社アクセンチュアと提携して、医薬品改ざん防止のシステムを、ブロックチェーン技術を利用して開発しようと立ち上がりました。
両社はサプライチェーン全体で医薬品を追跡するため、6地域にノードを設置したブロックチェーンのシリアライゼーション・プロトタイプを開発しています。
このブロックチェーンは製造会社、倉庫、流通業者、薬局、病院、医師などの関係者で共有することが検討されているといいます。
シミュレーションで、ブロックチェーンが1秒あたり70億個以上の独自のシリアルナンバーと1500種類以上のトランザクションを処理できることが明らかになっています。
両社が開発しているブロックチェーンは、仮想通貨に用いられているものとは少し異なり、「編集が可能」なプライベートチェーンの一種となります。
ここ一年アクセンチュアはブロックチェーンに関心を抱いてきたようです。
昨年9月、いわゆる編集可能なブロックチェーンの特許を申請しています。
暗号技術の主要な機能は維持しつつ、人的ミスの解決、法令や規制当局からの要求への対応、不法行為やその他の問題への対処を企業が行えるようにしています。
これまでもサプライチェーン(物流チェーン)にブロックチェーンを応用というケースはありましたが、医療のサプライチェーンに利用すると、医薬品の改ざんを防いだり、偽造品を減らしたり、そしてそれらが結果的に人の命を救うことに繋がるんですね。
これからもブロックチェーン技術の応用が様々な分野に拡大していきそうで、期待が膨らみますね。