GMOコインの特徴や手数料を徹底解説
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仮想通貨業界の中にはさまざまな取引所や販売所があります。取引所や販売所にはそれぞれ特徴がありますので、その特徴に応じて最適な形で利用していくことが望ましいでしょう。
ここでは2017年に開設されたばかりの「GMOコイン」という取引所・販売所について徹底解説をします。
GMOコインとは
もともとはFXや株式を運営していた
GMOコインはGMOインターネットグループという東証一部上場のグループ企業に所属する会社です。
GMOはもともとFXや株式の取引会社で、通貨取引やセキュリティなどの管理体制においてノウハウの蓄積があるとされています。2017年5月31日に運営が開始され、その信用性から現在、着実に利用者を増やしています。
GMOコインは販売所でもある
取引所では、取引所内にいる個人間で取引が行われますが、GMOコインの販売所ではGMOコインが保有する仮想通貨を利用者に対して売買します。取引手数料の安い取引所と比べ、その売買価格は割高になってしまいますが、どんなに多額であっても提示された価格で瞬時に売買成立するので、参加者の少ない取引所に比べて大きな利点があります。
また、GMOコインが媒介するという形でFX取引を行うこともできます。
GMOコインの特徴は?他の取引所・販売所手数料との違いを徹底比較
GMOコインと3つの大手取引所(Bitflyer、Coincheck、Zaif)を比較すると以下のようになります。ビットコイン・イーサリアム以外に、人気の高いリップル(XRP)やライトコインなど5種類の通貨を扱っています。
また、GMOコインの大きな特徴は、入出金や取引手数料がすべて無料であることです。
GMOコイン | bitFlyer | Coincheck | Zaif | |
サービス形態 |
取引所・販売所 |
取引所・販売所 | 取引所・販売所 | 取引所・販売所 |
取扱いコイン | BTC、ETH、XRP、LTC、BCH、XEM(販売所のみ)、XLM(販売所のみ)(7種類) | ビットコイン・ビットコインキャッシュ・イーサリアム・イーサリアムクラシック・ライトコイン・モナコイン(6種類) | ビットコイン・イーサリアム・イーサリアムクラシック・ライトコイン・リップル・ネム・リスク・ダッシュ・ジーキャッシュ・ビットコインキャッシュなど13種類 | ビットコイン・モナコイン・ビットコインキャッシュ・ネム・カウンターパーティ・ザイフ・ビットクリスタルなど15種類 |
FX | BTC | BTC | BTC,ETH,ETC | BTC,MONA,XEM |
レバレッジ倍率 | 4倍 | 最大15倍 | 最大5倍 | 最大7.77倍 |
日本円入金手数料 | 0円/銀行手数料 | 324円~/銀行手数料 | 756円~/銀行手数料 | 486円~/銀行手数料 |
日本円出金手数料 | 0円 | 216円~756円 | 400円 | 250~756円 |
提携銀行 | 住信SBIネット銀行、楽天銀行 | 住信SBIネット銀行、ジャパンネット銀行、三井住友銀行他 | 住信SBIネット銀行、りそな銀行、あおぞら銀行他 | 住信SBIネット銀行、ゆうちょ銀行 |
取引手数料 | 0% | 0~0.2%(一部期間限定) | 0% | -0.01%~0%(一部期間限定) |
GMOコインはお得なの?GMOコインのメリット・デメリットを徹底解説
GMOコインと他の取引所との違いや特徴を踏まえて、GMOコインのメリット・デメリットを解説します。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
管理体制 | セキュリティなどの信用性が高い | 売り規制、買い規制が頻繁にかかる 口座開設に時間がかかる |
機能 | 決まった価格で希望の数量が確実に買える 手数料が基本無料 |
板取引ではないため、取引所よりもやや割高(販売所) |
アプリ | チャート画面が見やすい | BTCのみしか取引できない ウォレット機能がついていない |
スプレッド | ほかの取引所と比較して低い | 突然引き上げられることがある |
管理体制
まず管理体制ですが、GMOインターネットのグループ企業であるため、その信頼性やセキュリティのレベルは高いといえるでしょう。しかしながらデメリットとして売り規制、買い規制が頻繁に起きることや口座凍結が起こる可能性があること、口座開設に非常に時間がかかることが挙げられます。
買い規制、売り規制とは、GMOコインの販売所で仮想通貨を売り買いすることができなくなる状態のことです。この買い規制、売り規制の原因としては、仮想通貨の価格の上昇に伴って買い注文や売り注文が増加したために、GMOコインが保有している仮想通貨の量が足りなくなってしまったり、サーバーがダウンしてしまったりすることが考えられます。買い規制、売り規制は突然行われるため、突然取引が中止になることで損失を被るユーザーも存在すると考えられます。
また、以前GMOコインは予告なく一部のユーザーの口座凍結を行ったことがあります。GMOコインの規約違反である自動売買取引を行ったユーザーの口座を凍結したということでしたが、自動売買取引を行っていないユーザーの口座を凍結したとのうわさもあるようです。正確な情報は定かではありませんが、今後起こりうる可能性の一つとして考えておく必要があるでしょう。
そして口座開設ですが、GMOコインは口座開設申請から口座開設完了までの期間を申請から1、2営業日としています。しかし仮想通貨の急騰に伴って利用申請者が急増したため、口座開設に滞りが起こっているようです。(2018年1月現在)
スマホアプリ
GMOコインのアプリは、FXや株チャートを参考にチャートを作成しているため、非常に見やすいチャートとなっている特徴があります。また、チャート分析に使用する分析ツールのテクニカル指標を使用することができるようになっています。GMOのFXや株式投資サービスを使用してきた新規参入者にとっては、とても使いやすいアプリでしょう。
その一方で、GMOコインのアプリはビットコインしか取り扱うことができないことや、ウォレット機能がついていないためビットコインの送金を行うことができないデメリットも存在します。今後の技術的な改善が必要といえそうです。
スプレッド
スプレッドとは売値と買値の差のことであり、ここでは仮想通貨のFXにおける売値と買値の差のことを指します。
例えば、1BTCを120円で購入できるときに売却金額が100円であったとします。このときのスプレッドは120円ー100円=20円となり、この差額の20円は取引所に取引手数料として徴収されます。FX取引においてこのスプレッドの20円はマイナス値であり、スプレッド以上に利益がなくては赤字になってしまいます。
GMOコインは開設当時、スプレッドを300円で固定するとしていました。しかし、あるときビットコインが急落したためにスプレッドを突如5000円に上げました。この予期せぬ出来事によって多くの利用者が損失を出したようです。
固定スプレッドではなくなった今では、GMOコインのスプレッドは全体的に他の取引所より低く設定されています。多少リスクはありますが、スプレッドを考慮するとGMOコインで取引することに利点はありそうです。
GMOコインで口座を開設しよう
1、まずGMOコインのサイトで会員登録を行います。口座開設のアカウントはセキュリティの観点から、Facebookなどではなくメールアドレスを使用することをおすすめします。
2、登録したメールアドレスに会員登録用のURLが届くのでクリックして登録画面を開きます。次に初期パスワード設定でパスワードを設定します。
3、会員設定の次に口座開設を行います。口座開設のボタンで開設することができます。
4、まず、本人の名前や住所、生年月日を入力します。
5、次に本人確認書類のアップロードを行います。GMOコインでは本人確認の手続きを書類のアップロードで行うか、書類の受け取り時に本人確認を行うかの2択から選択することができます。
6、本人確認書類アップロードを選択した場合は本人確認書類をアップロードします。本人確認書類は運転免許証やマイナンバーカード、パスポートや健康保険証から選択することができます。
7、本人確認書類のアップロードが終了し、画像と日時を確定すると手続きは終了です。あとは口座開設の審査の通過を待ちます。
8、審査が通ると、住所確認のための手紙が届きます。
その手紙に記載されている口座開設コードを入力すると口座開設が完了し、仮想通貨を購入することができます。現物取引、FX取引それぞれの板で購入することができます。
GMOコインの今後
GMOグループの後ろ盾を得て、鳴り物入りで参入したGMOコインですが、いくつもの利点がある一方で、いくつもの課題も抱えています。
また、GMOインターネットは欧州法人を通じてマイニング事業を開始しました。マイニング事業を行うことで安定的に仮想通貨を取得することが可能になり、今後のGMOコインの仮想通貨販売所のコインも安定的に供給されると予想され、課題は解決されるかもしれません。
GMOコインの今後の開発、サービス対応からますます目が離せませんね。