ICOと各国の法規制 香港、ICO取引停止で払い戻しへ
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資金調達の方法として注目を集めているICO(イニシャル・コイン・オファリング)は、開発資金などを集めて、代わりにデジタル資産(トークン)を発行する仕組みとして、クラウドファンディングの仮想通貨版として浸透しています。
ICOがニュースになると、資金を調達しながらも、開発の実態が無いものから、途中で止まったままになってしまうケースなど、詐欺被害での内容が報じられることが多いのが残念です。
中国では早々に規制され、ICOは全面的に禁止されている現状です。
そんななか、香港証券先物取引委員会(SFC)が、ブラック・セル・テクノロジー社のICO停止命令を発表し、払い戻しをしたというニュースが上がってきました。
ブラック・セル・テクノロジー社は、効率的な農産物取引のためのプラットフォームを構築するモバイルアプリ、「KROPS(クロップス)」のトークンを販売していましたが、SFCの命令を受けて販売済みのトークンの払い戻しに応じました。
原因は、販売されていたトークンを購入すると「クロップス」の開発資金に使われるだけでなく、購入者は同社の普通株(証券)を手にすることができると発表していたことが集団投資スキームに当たると判断されたことです。
*集団投資スキーム・・・「投資信託」や「ヘッジファンド」など、収益を分配するファンドのこと
香港では、集団投資スキームは監督機関への登録が必要ですが、未登録のままトークンの販売が行われていました。
この件を受けて、ICO関係者は改めて規制や法律の見直しと照らし合わせに取り組んでいるようです。
ICOのトークン購入の際は、更に注意深く情報を確認することが必要ですね。
払い戻される処置がなされただけ、良かったのかもしれません。
参考サイト:
http://www.sfc.hk/edistributionWeb/gateway/EN/news-and-announcements/news/doc?refNo=18PR29
https://news.bitcoin.com/hong-kong-securities-and-futures-commission-halts-black-cell-ico/