ベネズエラ大統領、法定通貨を95%切り下げペトロに連動
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南米ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領は通貨の単位を5桁切り下げるデノミ(通貨単位の切り下げ)を実施しました。
加速するボリバル通貨のハイパーインフレの対策として現行の法定通貨ボリバルの価値は95%にまで下がることになります。
見えないインフレ解消の兆し
新しい通貨は”ボリバル・ソベラノ”とされ、マドゥロ氏が今年初めに立ち上げた石油価格に連動する仮想通貨ペトロに紐付けられています。
ベネズエラの法定通貨の切り替えに続くさらなるデノミでインフレは改善するどころか悪化の一路を辿っています。
ブルームバーグによると、年間のインフレ率は108%に上昇しているとのことです。
通貨は信頼失い国内は混乱
ベネズエラ人の一部には政府の全面禁止にもかかわらず、すでに今年はじめにボリバルをビットコインに換えている人もいるといいます。
また、通貨危機を避けようとべズエラから国境を越えてブラジルへ逃亡する人の増加により、国境付近では混乱が起きています。
法定通貨ペトロへの切り替えでインフレが沈静化する兆しはなく、ベネズエラは依然として経済崩壊の瀬戸際に立たされています。
8月初旬のマドゥロ大統領のスピーチ最中にドローンによる暗殺未遂が起きるなど、 マドゥロ氏もまた、国家に対する権力の弱体化と強制排除の危機に直面しています。
ベネズエラの独裁体制が、国内の経済体制の崩壊を招きつつあります。
今後もしばらく不安定なベネズエラの情勢は続くことが予想され、警戒が必要です。
参考サイト:
“https://www.ccn.com/venezuela-devaluation-boliviar-petro/”
“https://www.bloomberg.com/news/articles/2018-08-19/venezuela-s-95-devaluation-adds-to-turmoil-after-drone-attack”