ビットコインの記号をテキスト変換で表示する方法
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誰でも文章の中に「♪」や「$」といった記号を打つことがあるでしょう。
記号を使うことで文章に彩りを添えたり、言葉を省略できたりするので、とても便利です。
実は最近、ビットコインの通貨単位を表す記号「₿」が標準文字(Unicode)に登録されました。
ここでは、その背景と使い方について説明します。
ビットコインの記号が標準文字に
2017年6月20日、ビットコインの通貨記号「₿」がUnicodeという世界基準の文字コード集に加えられました。
Unicodeとは、世界中の特殊文字や記号をまとめた業界規格で、それぞれの文字・記号にコード番号が付けられています。
Unicodeが存在することで各種の文字と記号が世界中のコンピュータで共通して使え、表示することができます。
今回、ビットコインには「U+20BF」というコード番号が付けられました。
「₿」の他にも、8,518の文字と56の絵文字が新たにUnicodeに加えられました。
ビットコインがUnicodeに加えられた理由
これまでビットコインの通貨単位を表す記号として、ジャライ・カシュ語の表音文字である「Ƀ」やタイの通貨バーツを表す記号「฿」が代用されてきました。
しかし、それらはまったく違う意味を持った文字であったために浸透しませんでした。
ビットコインの記号をUnicodeに加えようという動きは2011年に始まりました。
オランダのSander van Galoveng(サンダー・ヴァン・ガロベン)がビットコインの文字を作成することを管理団体のユニコードコンソーシアムに提案したのですが、提案は却下されてしまいました。その後テクノロジーブロガーであるKen Shirriff(ケン・シリフ)が再度提案したところ、提案は受け入れられました。そしてその1年半後の2017年6月20日に満を持して公開となりました。
ユニコードコンソーシアムがビットコインの記号をUnicodeに加えることを許可した一番の理由は、世間でビットコインをはじめとする仮想通貨が流通するようになったためです。
提案が却下された2011年と比較してビットコインの流通量は28倍にもなっており、世界中の銀行や店舗等で使用されるようになってきています。
ビットコインが使用される量や場所が増加すると、もちろんテキストとして使用する機会も増加します。その結果、ビットコインの記号の標準化が求められたのです。
₿の記号の表示方法
ビットコインの記号「₿」は、Unicode ver10に対応したPCやスマホ、タブレットで使用することができます。
では、実際にどうやって使うのか、Windows10のパソコンで見てみます。
① 記号を入力したい場所にカーソルを合わせ、「Ctrl+F10」でIMEパッドを出します。
② 次に、文字一覧のボタンを押し、Unicodeのリストを表示します。
③ 通貨記号のカテゴリーを選択すると、U+20B0のF列にビットコインの記号が現れます。
これを選ぶことで、テキストに「₿」が入力されます。
Macの場合は、文字パレットから記号を選ぶか、https://chars.suikawiki.org/char/20BF のサイトでコピーすることで使用することができます。
「¥」や「$」のように頻繁に使いたい場合は、ユーザ辞書などに登録しておきましょう。
カスタマイズしておけば、例えば「ビット」と入力するだけで、テキスト変換で「₿」が表示されるようになります。
みなさんも試してみてください。
まとめ
ビットコインがUnicodeに加えられたということは、ビットコインがそれほど世界に浸透しているものだと認められたということです。仮想通貨の世界に対する影響力を強く感じることができます。
これからはビットコインだけでなく、イーサリアムやリップルも記号として使用することができるようになることを期待しましょう。