JP Morgan ChaseがJPM Coinをローンチ。数か月以内に試験運用予定
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大手金融企業はどこも仮想通貨の導入に関しては注意深い姿勢で様子見をしている感じでしたが、徐々にその態度を好転してきているようです。
米国のJP Morgan Chaseと言えば、仮想通貨に関しては否定的発言やアンチと言われることで有名ですが、ブロックチェーン開発には力を入れている事でも知られていました。
今回バレンタインの頃に報道されたニュースでは、遂に、その開発から得た独自のデジタルコインを運用し始める計画に至ったそうです。
JP Morgan Chaseは商業銀行も投資銀行も子会社として有する巨大な銀行持ち株会社でもあり、毎日6兆ドル以上ものお金を世界中で動かしています。
そのほとんどは、大手企業や中堅企業、自治体や機関投資家などを対象にした、資産の調達と運用の両サイドからのサービスを提供する事業である、金融業界でいうホールセール部門で行われる取引(トランザクション)の為に動かされています。
米国初の銀行独自の仮想通貨
この銀行は、仮想通貨(世界的には暗号通貨)のことを、ほぼ瞬時に送金を可能にする手段として見ています。
既存の送金手段である電子送金のような(今となっては)時間のかかる効率の悪い方法に依存せず、仮想通貨のブロックチェーンの研究をしてきたのはこのコインのためのようです。
このデジタルトークンは、顧客間での即時決済をするために、自社の技術者によって開発が進められていたものです。
そしてJP Morganはこれらの6兆ドル以上の取引の一部を、数か月のうちにMJPコインの運用に試験的にシフトするそうです。
J.P. MorganブロックチェーンプロジェクトのUmar Farooq氏によれば、
「現在、世界中に存在するものは何でもブロックチェーン上に移って行くので、それにつれて、これ(JPM)がその取引の支払い行程となるのです。」
この用途はまさに無限で、企業や機関を含む分散型台帳があればなんでも使えると、自信をみなぎらせています。
アンチビットコインでもデジタルコインを銀行業務に採用
銀行のコインはビットコインのような仮想通貨とはなり得ません。
リテールの個人投資家などは恐らくこのコインを入手することはないでしょう。
JP Morganはこのコインの使用を、厳格な規制チェックを通った著名な機関投資家だけに限定する可能性があります。
銀行で送金手段に使われるデジタルコインの話で浮かぶのは、日本では三菱UFJ銀行のMUFGコインやRippleのネットワークです。
コミュニティやTwitterでは、JPMコインはRippleに対抗するのか?とか、Rippleが以前から批判されている仮想通貨のコンセプトに反する「中央集権的」という部分があり、何のためのコインなのかと疑問視されていますが、Rippleよりは好印象のようです。
いずれにしても、これからの金融業界にデジタル通貨や暗号通貨が密接に関わって来るという事を業界が認識している流れであることは間違いないようです。
参考サイト:
”https://www.ubergizmo.com/2019/02/jpmorgan-launch-cryptocurrency/”
“https://themerkle.com/did-jp-morgan-miss-the-point-of-cryptos-and-what-effect-will-jpm-coin-have/”
“https://nulltx.com/jp-morgan-launches-crypto/”
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