毎日更新!ビットコインはもちろん、暗号資産のことがよくわかる情報サイト

ビットコインマイニングの電気代について解説!マイニングで本当に稼げる?

2018.08.10
ビットコインマイニングの電気代について解説!マイニングで本当に稼げる?

<この記事(ページ)は 6分で読めます>

最近、ビットコインなどの仮想通貨のマイニングで利益を得ようとする人が増えています。

しかし、ビットコインのマイニングには多額な電気代がかかります。

電気代を除き、ビットコインのマイニングから本当に利益が得られているのでしょうか?

今回、ビットコインのマイニングにかかる電気代や電気代を抑える方法について、詳しく解説します。

ビットコインのマイニングの電気代問題

ビットコインのマイニングで稼ぐために、電気代を考える必要があります。

電気代の計算方法

電気代を計算するとき、消費電力を計算しておく必要があります。

電気料金の計算式

月間消費電力はkWhで表記され、〇円/kWhという価格設定をもとに電気代が算出されています。

去年、仮想通貨のマイニングに使われた電力は約29.05tWh(約29.05億kWh)であり、一国の電気消費量より多いようです。

ビットコインのマイニングにかかる電気代が高い理由

ビットコインのマイニングにかかる電気代が高い理由の1つとは、マイニングのためにマシーンを24時間365日ずっと稼動させなければならず、非常に多くの電力を使用するためです。

もう1つの理由とは、マイニング用のマシーンをずっと稼動させると熱くなるので、機械を冷却するために冷却装置もずっと稼動させる必要があるためです。

ビットコインのマイニングにかかる電気代はどのくらい?

マイニング機械の消費電力

ビットコインのマイニングにはソロマイニング、プールマイニングとクラウドマイニングという3種類があります。

誰でもできる仮想通貨のマイニング方法〜採掘できるコインの種類も紹介

どのマイニング方法でも、パソコンが必要です。

また、ビットコインマイニング専用ASIC(マイニング専用集積回路)もあります。

代表的なものに、BitmainのAntminer S9iがあります。

各マシーンの消費電力は以下のようになります。

マシーン 消費電力
ノートPC 80W
デスクトップPC 150W
ASIC Antminer S9i 1320W

電力料金

マイニングする地域によって、また、電気料金プランによって、電気代も異なっています。

例えば、日本国内の場合、東京電力では、様々な料金プランを用意しています。

従量電灯Bの基本料金は下図のようになります。

東京電力料金ー従量電灯B(出所:東京電力・料金プラン一覧)

東京地域以外、北陸エリアは水力発電を中心とした発電が多く、他の電機会社より、発電コストが安いので、電気代も安いです。

電気代の目安

では、ビットコインのマイニングにかかる電気代の目安はどのくらいなのでしょうか。

実際にAntminer S9iを使い、東京電力の従量電灯Bの60A基本料金プランを利用した場合にマイニングにかかる電気代を一緒に計算しましょう。

1ヶ月間の電気代

図から見ると、専用のマイニング機械を使った場合の1ヶ月間の電気代は約28,232円であると分かります。

では、ビットコインのマイニングから得られる利益と比較し、電気代を除き、マイニングで本当に稼げるのかを見てみましょう。

ビットコインマイニングの想定利益

上図は、「niceHASH」というウェブサイトによって、Antminer S9(14TH/s)を使い、電気料金を30円/kWhとした場合の想定収益を計算しました。

他のハードウェアでマイニングする方も、「niceHASH」で利益を計算することができます。

図から見ると、現在のビットコインマイニングが1日あたり0.0007442BTC(520.66円)、1週間あたり0.00567675BTC(3,972.46円)、1ヶ月間あたり O.02299450BTC(16,082.9円)の赤字になっていると分かります。

ビットコインのマイニングの電気代を抑える方法

ビットコインのマイニングにかかる電気代を抑えるための方法を紹介します。

料金プランを見直す

1つの方法として、現在使っている料金プランを見直し、より安いプランに変更する方法があります。

なんと今では、マイニングに特化した電気プランがというのがあるのです。

例えば、ループ(Looop)電気は「マイニングフラット」というマイニング専用のサービスを提供しています。

ループ電気のマイニング専用の電気料金プラン

図から見ると、ループ電気を使うと、東京電力の料金プランより、最大20%の電気代を節約できることが分かります。

ワットモニターを導入

ワットモニターとは、電気代(消費電力)をリアルタイムで計測できる機器です。

例えば、サンワサプライ社が販売しているワットモニターが消費電力(W)、積算電力量(kWh)、積算時間(Hour)、積算電力料金(円)、CO2排出量(kg)の5種類が計測できます。

ワットモニター

コンセントに差し込んでボタン1つですぐ計測できるので、簡単にマイニングにかかる費用をチェックすることができます。

電気代の安い国に移行

ビットコインをマイニングする時、日本国内ではなく、海外の電気代の安い国にマイニング機器を設置するというのも電気代を抑える方法の1つです。

例えば、中国の電気代が安いので、多くのマイニング企業は中国でマイニング工場を建て、マイニングをやっています。

しかし、ビットコインのマイニングで消費される電力により、中国国内のエネルギー問題が厳しくなります。

中国政府によるビットコインのマイナーやマイニングプールを規制するようになっています。

新疆ウイグル自治区、未登録のマイニングを閉鎖へ

中国だけではなく、他の国も仮想通貨のマイニングを規制するようになっています。

マイニング天国カナダ・ケベック州でマイニング事業への電気代値上がり

ワシントン州フランクリン、ビットコインマイニングの為の電力を供給停止。電力システムへの影響を調査

まとめ

ビットコインのマイニングにかかる電気代を解説しました。

Antminer S9iというマイニング専用機械を例として計算してみて、1ヶ月間の目安の電気代が高いことがわかりました。

また、ワットモニターを導入したり、マイニング専用の電気料金プランを採用したり、電気代の安い国に移行したりすることで、マイニングにかかる電気代を安くすることができます。

電気代を除き、ビットコインのマイニングから本当に利益が得られるかどうかについて、マイニングをはじめる前に慎重に検討しましょう。

 

ビットコインの採掘(マイニング)とは?その仕組みや方法を徹底解説

日本企業が従来の処理速度の4倍のビットコインマイニングチップを製造開始

マイニングメーカー企業Canaan、世界初ビットコインのマイニングテレビを開発

 

関連記事

この記事のタグ